心身症と自律神経失調症の違い

体調不良は不安を覚えますが、「もしかしたら不眠が続くのは…」といった自己判断で市販薬を服用する前に、心療内科にご相談ください。たとえ症状に覚えがあっても、心身症と自律神経失調症とでは違いがあります。

自律神経失調症の定義

日本心身医学会では、『種々の自律神経系の不定愁訴を有し、しかも臨床検査では器質的病変が認められず、かつ顕著な精神障害のないもの』と、定義しています。

不定愁訴とは

自覚症状があっても特定の原因を見つけられず、明確に病気と診断できない数々の症状を訴える状態を指します。現在、「なんとなく身体がだるい」「目の奥や頭が重く感じる」など、体調が優れない状態が続いている方は不定愁訴かもしれません。

器質的病変とは

特定の場所に特定の病変が見られることを指します。例えば、「胃が痛い」と訴える方に検査をしたところ、胃壁の炎症という物質的異常があって実際に目で確認できる状態のことです。

顕著な精神障害のないもの?

たとえ自律神経が失調しているような症状が見られたとしても、うつ病やパニック障害などの精神疾患が認められる場合は、「うつ病」「パニック障害」と診断されることになります。

心身症の定義

日本心身医学会が定義する心身症とは、『身体疾患の中で、その発症や経過に、心理・社会的因子が密接に関与し、器質的病変、ないし機能的障害が認められる病態を持つ身体疾患をいう。ただし、神経症やうつ病など、他の精神障害に伴う身体症状は除外する』です。

機能的障害とは

「胃が痛い」という症状を訴えていても、検査の結果器質的な異常が見られないことをいいます。そのため心身症には、ストレスなどの精神的な問題が関与している胃潰瘍やバセドウ病などの器質的病変と、検査では異常が特に発見されない機能的障害の2種類があります。

定義から見える自律神経失調症との違い

自律神経失調症と心身症は「器質的病変が見られるかどうか」に大きな違いがあります。自律神経失調症の場合は、ストレスやトラウマなどの精神的な原因以外にも、生活習慣や女性ホルモンの乱れなども影響してきます。そのため、自律神経失調症は身体のあらゆる箇所に症状が現れては消えますが、心身症の場合は特定の器官に集中して現れます。
しかし、原因や症状によって非常に酷似していることから、ごく一部の症状を除いては自律神経失調症も心身症の仲間とも考えられているのです。

思いあたる原因が見つからない体調不良は、不安を覚えさせるだけでなく、それがストレスとなって様々な不調を招くきっかけを作ってしまいます。

身体疾患や不眠・不安感・幻覚などの精神疾患でお悩みでしたら、群馬県前橋市にある当院の心療内科・精神科にお気軽にご相談ください。当院の心療内科では、過去のトラウマや重いストレスでお悩みの患者様のことを第一に考え、丁寧な診療・治療を行います。