多職種協働によるチーム医療で早期回復へ

当院では、多職種協働(たしょくしゅきょうどう)のチーム医療を実践しています。多職種協働とは、従来、医師が中心となっていた医療を、職種の異なる医療従事者が、お互いの専門性を発揮し、スムーズに連携していく、患者さま中心の医療のことです。

医療に従事する多種多様な医療スタッフが、各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有し、業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い患者の状況に的確に対応した医療を提供しています。

当院は、目の前にいる患者さまにとって必要なものをしっかりと提供できる病院でありたいということを大きなテーマに、患者さまが早期に社会復帰することを常に考えています。

歩けない方は歩けるように、褥瘡(じょくそう)がひどい方は褥瘡が治るように、または精神症状が悪い方は精神症状が良くなるように、認知症で入院してくる方々が早期に社会復帰できるように取り組んでいます。早期の社会復帰を実現するために、患者さまに対して多職種協働で関わっています。

一つの病気にたいして家族も地域も含めて社会復帰させるためには、いろんな諸問題があります。統合失調症や身体疾患、認知症においても、家族や地域も含めて多職種協働で関わっていくことが、入院期間を短くする最良の方法と考えます。

患者さまを総合医療でサポート

心身両面の医療・リハビリテーションが精神障害の社会復帰に必要と考え、精神科をバックアップする体制として、内科・精神科・外科・整形外科(リハビリテーション)医が常勤しております。その他にパートで循環器・呼吸器科・神経内科・婦人科・産婦人科の医師がおり、慢性期の呼吸器疾患や心疾患、婦人科疾患、神経内科の医療サービスを提供しております。

また看護師・理学療法士・作業療法士・社会福祉士・管理栄養士・各技師・事務など多くの職種と多くの医師で構成され、個々の患者さんの状態に合わせた、質の高い医療を提供しています。 理学療法士、言語聴覚士を含めて診断し、治療(リハビリテーションなど)に繋げていく取り組みは、群馬県内においてはあまり例を見ません。

最近では歯科医師が参画し、言語聴覚士も参画していますので、高齢者の嚥下障害に対する嚥下訓練、または嚥下障害にならないようなサポートを行うことができるようになりました。

嚥下障害の診断をしっかりと行い、造影検査または内視鏡検査によって嚥下障害の診断をして、嚥下訓練につなげていくことができるようになりました。

このように職種協働を中心に様々な専門家が関わり、患者さまを早期に社会復帰できるような体制作りに取り組んでいます。

この中で大きな役割を果たすのは精神科の精神保健福祉士です。精神保健福祉士は13名おり院内での多職種協働の調整役をし、そして地域との行政、施設、在宅、診療所、様々な人の多職種協働の核になって動くことで速やかに円滑に早期回復を支えております。

多職種協働による取り組み

毎朝9時に各病棟、各施設のリーダーが集まり短時間で全員が患者さまの状況や支援体制の報告をし、問題点があれば、関係する部署が集まり解決策を出し合い、その日の午前中のうちに改善できるように取り組んでいます。

例えば、寝たきりの人に対する対応の仕方や体位変換、そして栄養状態をどのように改善するかを看護師と管理栄養士、薬剤師が褥瘡(じょくそう)対策委員会栄養サポートチームをつくり、情報を共有して直接、看護師と管理栄養士が相談して医師に改善策を提示し、許可を得るといった体制作りをしています。 医師だけの判断ではなく、各専門家が自分たちで判断し最善と思われる方法を医師に報告し、それに対し医師が許可を出すという体制(多職種協働)をとっています。